はじめまして。設計事務所の者ですが、パインの無垢材をフローリングとして用い,床暖房をしたいのですが,可能な範囲でしょうか?素材としては適してはあまり無いという話ですが,まったく無理なものか,あるいは何らかの対処,メンテにより可能ではないでしょうか?材料の厚さは15mmでは厚いでしょうか?ご回答よろしく御願いします。


 床暖房に無垢材を使うと、通常ソリます。
そのソリを問題とするかどうかが、「使える、使えない、」という答えになっているのだと思われます。
通常の床暖房は温水パイプもしくは電熱線がフローリング下に入っていますが、これは全体にまんべんなくはいっているわけでなく、30cm〜60センチ間隔に廻っています。

 
そのため発熱源間の温度をまかなうために温熱パイプや熱線の温度設定が」60℃付近から高温に設定されています。これが床面の温度ムラとなり高温部と低音部をつくってしまいます。

この高温部分の温度が高すぎるため、フローリングが乾燥しすぎてソリます。
しかもソリの激しいのは針葉樹系材料のシラタ部分です。
パインは節入りの材料が多く、床暖房に使用するとかなりのソリ、狂いを生じてしまうと思われます。

定期的にソリ狂いを調整するには、フローリングに接着材を使用しては無理でしょう。昔ながらの実、蟻残を使い何年かごとにソッた材を削り、スキマを詰めるという方法もありますが、(あと韓国の床板張りの手法もあります。)これらの問題を考慮する必要があるでしょう。

もしくは、床暖房を低温方式のものにすることでしょう、これは発熱体の温度を40℃以下で床暖房しようとするシステムのものです。
低温度にするために床下の発熱部分を床全体に敷き詰めます。熱ムラを起こさないため、低温での床暖房ができるのです。

こういった製品はなかなか市場に少なく、建築Web でご紹介している「床だん」(富士プラント社)もしくはエコテック社のものぐらいと思われます。

フローリングの厚みは30oくらいまでは大丈夫ではないかと思います。
ほとんどのメーカーは苦情を恐れて、無垢は無理、厚みが厚いと暖房が効かない、と説明していると思われますが、とにかくソリを問題にするかどうかです。
また、杉、パインは床暖房をしなくてもかなりソリますし、痩せます。
無垢材料はそのような自然の特性を理解して使用するか、さもなければ昔ながらの工芸的な加工や据付の処理技術を必要とします。

 

 もうひとつお聞きしてよいでしょうか。
パイン,ヒノキなどの白木で多少節があるような材料で探しているですが、ヒノキの方がまだ床暖向けでしょうか。他に似たような素材でいいものがあるでしょうか。

 節があるもので床暖房向き、、、というのは非常に矛盾していますが

 ・乾燥を充分に行っておく
 ・ソリを止める工夫をする(蟻残など)
 ・ソッてもおかしくないような、わざとラフな感じがプラスになるデザインにする
 ・無垢で節があって、尚且つソリが出ないように加工されたフローリングにする(メーカー名は解りませんが、最近店舗ではナチュラルな感じが受けるらしく、、そういった加工(多分樹脂が含浸されている)を施したものを見かけます)
といったあたりでしょうか・・・。

 

 

 


また、確かなことは言えませんが桧のほうが樹肌が硬く反りにくいのは事実です。基
本的に高級材なので林業が斜陽とはいえ手入れをしていることが多いので、節があってもまっすぐに成長している可能性が大という有利さもあります。

国内材がどんどん外国材に押されてしまっているのは悲しいことです。
我国の森林資源を守っていく意味でも、節があっても無垢にこだわっていこうという
方々が増えていくことは大事なことだと思います。

節があるというのは枝打ちをしていない、もしくは間伐材の可能性があり元の木が
真っ直ぐでない場合があります。木がソルのは成長中に日向にむかって繊維がねじれる性質があり、これが伐採後、皮をむかれ加工されたときに木繊維回りの抑えがとれて内部に矯められたねじれの応力が開放されるという原理です。
そのため皮付きの丸太の状態でとにかく乾燥をさせたものを、木挽き後にも充分乾燥させて、暴れを起こさせ内部の応力を解放させてからフローリングなどに加工するしかありません。
また、節があるというのはこの幹の繊維の流れを妨げる中州のようなものですから、ミクロレベルではどうしてもそこが不規則な変形を生んでしまいます。
 


back

 

Copyright(C) 2000  ANOCC,INC. All rights reserved
mail@kentiku-web.com