外壁を漆喰で仕上げた家の耐久性、メインテナンスコストの観点から他の外壁材と比べて評価すると良いか悪いかを教えてくださいますか。
外壁の上部を漆喰で仕上げたのは度々見かけます。基礎の立ち上がりから上部までのすべてを漆喰で仕上げた住宅の防水性、耐水性は大丈夫でしょうか。


 
 

 ポイント 
 
漆喰といっても本物(昔ながらのという意味です以下「本漆喰」)と最近一般的な漆喰調塗り仕上げではいろんな意味で違ってきます。


 

昔ながらの漆喰というのは石灰に砂を混ぜたもので水酸化カルシウムの水和作用で硬化させるものです。これは固まるまで時間がかかり、また下塗り、中塗り、上塗りと3工程で仕上げ、表面を均一にきれいに塗るのに左官の熟練を必要とします。また塗り厚も3pくらい必要とします。

これに対し、漆喰調仕上げというものは多数商品が出ており、塗料的に薄く塗ることができるタイプは塗り厚3ミリというものや、砂に樹脂を混ぜてあるものなどが存在します。

耐久性について---本漆喰の耐久性は総合的には高いですが、(ご近所の昔のお寺などを見てください100年以上経過しているものもザラでしょう。)やはり新素材よりも当初の耐久性は劣ります。
これはどういう意味かと申しますと、当初の表面高度は意外ともろいのですが、塗り厚が厚いため表面が少々傷んでもあまりみっともなくないということも考慮に入れての話です。

漆喰調の新素材の多くは表面耐久性は本漆喰よりも高く作られています。そのため表面が割れにくく、そのことから薄く塗れる、そのため塗り手間、時間とも簡単になり、コストが安いというわけです。

漆喰の質感を期待していらっしゃって、安く簡単に仕上げたいのであれば、漆喰調仕上げ材で良いと思いますが、素材に樹脂がふくまれているもののほうが、ひび割れに強いです。大事なことは表面仕上げの下地をちゃんと施工しておくことです。
他の外壁材との比較は一概にできませんが、塗装、タイル仕上げなどの場合も下地が大事です。サイディング、パネル、板張りなどの場合は継ぎ目の防水対策をしっかりすることです。
基礎の立ち上がりから上部まで漆喰を塗るという場合、本漆喰ではかなりむずかしいと思います。基礎はコンクリート、その上部は木造とすると、構造の継ぎ目でひび割れが発生する可能性が大です。ただしそういった事例がないわけではありませんが、昔の蔵など途中で色を替えたり、何か帯状の素材(瓦など)で切り分けていることでこれを解決しているケースが多いと思います。
漆喰調仕上げの場合、下地のモルタルをひび割れの少ない樹脂系のモルタル(例えばKSモルタル-佐伯商事)にして、コンクリートと木の下地の継ぎ目に寒冷紗を30p以上全面貼りのあと塗布防水を施してから下地モルタルを塗って、ひび割れないことを確認して仕上げを塗ることをオススメします。
このあたりはまわりの条件によっても変わってきますので、設計者、施工者とよく相談してください。
基礎から壁まで一体で仕上げる手法は地面から建物が生え出てきているように見える効果があり、戦前戦後にかけて関西でご活躍された有名な建築家「村野藤吾」氏が多用されています。

 

 


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