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密集住宅地に建つ2世帯住宅
阪神大震災によって半壊した住宅の建て替えである。 敷地は、建て込んだ住宅地の奥まった位置にある。中庭を確保し、居間の開口部の位置などの断面的工夫をすることによって、太陽光、風の流れ、プライバシーを考慮して計画され、曇天の日でも明るく、夏でも機器に頼らない自然の空調による設計となっている。 各階の主な構成は、1階は母親のための空間、2階は家内での公的スペース、3階は子供のための空間となっている。また、中庭と通り庭間は、飼い犬が自由に走り回ることができる。 お互いのライフスタイルをもち、生活時間帯の違う2世帯の生活の分離が可能なように、玄関、台所、食事室は各世帯にある。こうした分離できる室をもつ一方、家族どうしの交流のための空間、あるいは来客との交流のための空間が、それぞれの私的空間をつなぐ空間として設計されている。通り庭は、2世帯の2つの玄関とゲストルームをつなぐ空間であり、2つある玄関ホールは、区切ることも行き来することもでき家族がいることを感じることができる。また、囲炉裏をもつ大テーブルのある居間空間や屋上庭園は、みんなが集まることができる空間である。 囲炉裏をつくり、雨水利用タンクを備え、機器に頼らない空調などを考慮した設計は、震災時に、ガスや水道、電気など都市設備が使えなくなった経験からの教訓といえる。
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