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「アメリカの住宅の部材や機器をできるだけ使った家ができないか」ということがクライアントからの要望だった。アメリカ製の部材を使うというのは初体験で大変興味を覚え、早速カリフォルニアへ飛び、アメリカ住宅を観察することにした。
ロサンゼルスの南方、サンクレメンテにあるクライアントの別邸に泊まりながら、連日近くの展示場住宅を見て回ったアメリカ住宅はプライベートな空間がしっかりしているのは当然だが、ゲスト対応のセミパブリック空間に目を見張るものがあった。それらの空間づくりとさまざまな演出は、日本の展示場住宅よりもはるかに上手と感心したものだ。街並みの考え方一つみても公衆道徳が日本より発達しているようだ。演出のいき届いた展ヲ場住宅に使われている住宅部材、仕上げ材料、住宅機器などは、デザインセンター、各メーカーの代理店やショールームを見て回り、今回の家に採用するものを適宜購入していった。リラックスしたアメリカ住宅の精神に学びながらも、落ち着いた格調ある住宅づくりを心がけた。
周辺には洋館風の街並みが残っている「羽衣」地区は、大阪の古くからの高級住宅地である。そんな古い屋敷のひとつを壊して二世帯住宅をつくりたいということであった。東西に広い敷地に、親、子、の家を西東に平面分割して、2戸建てている。ライフサイクルととともに、将来親子のゾーンを入れ替える予定である。
内部はアメリカで買った材料、調度品でつくった。バーへキューの炉、レッドウッドの床材や椎ドア、ジュータン、カーテン、ポージー窓などのほかに、レプリカ風の家具もアメリカっぽくておもしろかったので購入した。これらの部材や機器、家具を各所に配し、またリビング、ダイニングとゲスト用の和室、浴室、それらを結びつけるデッキと滝を中心とした庭をつくっている。 |