|
|

|

|
迷企羅
設計: 松井建築研究所

|

|

▲水戸市郊外、まもなく大洗の海へ流れ出る涸沼川のほとりに、施主が晩年の自己研鑽を目的として建てられた個人住宅であるが、また時おり訪れる客人達のために「場」をもうけてある。 住宅全体は門屋、砂利敷きの中庭を囲んで回廊、そして主屋とでひとつに構成されている。遠く西の水平線に雲のように写る筑波の山並を背景に、主屋の屋根を瓦の一枚大屋根で覆った。
|

|

▲建物を囲む前庭、東の庭、南の庭にはすべて落葉樹の各種をそれぞれに配しており、冬には入口の先代松を除いて春まで緑はない。 「冬は枯れるのだ」と言う施主の考えによった。 個人の住宅は施主の人柄と敷地の特性、そして指名された設計者の解釈によって導き出されるいつも特殊解であり、画一化された機械式論理では、施主の夢は占えないのではないか。
|

|
 ▲施工は今回、実際に仕事をする職人たちにそれぞれ分離発注を行うと張り切り、良識ある職人と地元の材料を捜してだいぶ道に迷うこととなり、現場日参は300日を越えた。しかし工事中盤、名人建具師−馬場先氏との出合いにより現場は好転し徐々に竣工へと向かった。最後の噴水石工事が終わった夜、ともに共働した職人諸氏に再び現場に集まってもらい、中庭の回廊にあかりを入れて、建物完成の姿を見てもらった。
|

|

|